2019年10月にネットワークスペシャリスト試験(以下ネスペ )を受験し合格しました。
準備を始めたのはおおよそ2ヶ月前からで一発合格です。
点数はこんな感じ。
項目 | 点数 |
---|---|
午前1 | 免除 |
午前2 | 88点 |
午後1 | 85点 |
午後2 | 76点 |
全て100点を目指していたので午後2は失敗した…という感じです。
今回はネスペ でどんな対策をしたのか書いていきます。この記事を参考に最短合格と確実な合格を目指してみてください。
追記:
ネスペ の解説をYouTubeでアップしはじめました! 本読んでてもなかなかわからないな、という方はご覧ください。
スキル
- インフラエンジニア歴 8年
- 得意領域:サーバ、コンテナ、セキュリティ、クラウド、IoTなど
- NW知識
- IPsecをなんとなくしってる
- ルーティングプロトコルはわからないがルーティングはわかる
- NW機器は触ったことない(VLANとかなんとなく聞いたことあるけどほとんどわからない)
- UTP?光?聞いたことはある
- WireSharkやtcpdumpでクライアント/サーバでのトラブルシュートができる
- セキュリティ系の知識はすでに結構ある
- 資格
- クラウド:AWS Solution Architect Professional
- サーバ:LPIC2
- セキュリティ:情報安全確保支援士、GCIH
- その他色々
かけた時間
- 120時間程度
- 内訳
- 午前1 免除
- 午前2 10時間程度
- 午後1 40時間程度
- 午後2 42時間程度
- その他 30時間程度
- 内訳
目標
- ネスペ に満点合格をする(途中で無理じゃねと思っていたが)
- より高い目標をもてば合格は後からついてくるっていう受け売り
勉強方法について
おすすめの勉強方法
NWスペシャリストの最難関は午後2試験です。
なぜならば以下の理由からです。
- 問題自体が難しい
- 試験時間が長い
- 長文回答が多い
そのため午後2の対策を一番すべきなのですが、いきなりそこから入ると心が折れます。(特に未経験者は)
ということでまずは午後2に近い午後1から試験対策を始めましょう。
元々の基礎力にもよりますが、インフラエンジニアとして仕事をしているならNWの知見がなくても2ヶ月前から。経験がないなら3ヶ月前から勉強をはじめたほうがよいでしょう。
午後1を始めるにあたって、最低限のNWの基礎知識をまず入れるところから開始します。
基礎固め その1(8月上旬/2ヶ月前)
まずは、基礎知識を固めないとそもそもダメだということで基礎を重点的に勉強しました。
- ネスペで書籍をたくさん出している左門氏のこのサイト(ネットワークスペシャリスト - SE娘の剣 -)に書かれている記事を一通りみて、薄い知識をいれた
- この状態で午後1のH28〜30の問題に挑戦して現状の力を把握した
- 結果が残っていないが不合格〜合格のラインを行き来するぐらいの点数(60点行くか行かないか)
- この時点で問題を解くスピードは問題なし
- ここでわからなかった、理解できていない内容について時間をかけて調べた
ここで大事なのは
- 問題に慣れること
- 自分の力量を知ること
- 問題を解くスピードを知ること
を通じて今ある課題(合格までのギャップ)を知ることです。
なお、わからなかった情報についてはこちら(https://jimon.info/nw-specialist/)で紹介されていた、Workflowyを使ってまとめて復習しました。
こんな感じで情報をまとめられ、PC・スマホで同じページが閲覧できたり、情報を隠したりも自由にできるのでとても勉強の役に立ちました。無料ツールなのでぜひ使ってみてください。
またネスペ の過去問解説についてはこれらの本にお世話になりました。
ネスペ 受験される方は、どのテキストを買えば良いか悩むと思いますがここで紹介したやつは何も考えずに買ってしまって構いません。必ず役に立ちます。
ちなみにKindleでの購入がオススメです。本持ち歩くの辛いですよね。
基礎固め その2(8月下旬/1ヶ月半前)
問題はなんとなく解けるものの、知識が薄いということで参考書籍を購入。 まずはネスペ の基礎力を購入し2回ほど読み込み。
続いて書店で読んでとてもわかりやすく、実際の事例なども豊富なネットワーク技術&設計入門を購入。
- ネスペ の基礎力では内容が薄い箇所もしっかりと保管されていた点
- 実際の現場でどのように技術が使われるのかが解説されている点
が非常にありがたかったので、ネスペを通じてNW知識を入れたいと思っている人はぜひ買うべきです。
その後、午後1のH26/27を解きました。
午後2学習開始(9月上旬/1ヶ月前)
午後2の勉強を開始。午後1は比較的解けるようになっていたものの、実際に午後2を解いてみると必要とする知識の幅や深さが思ったより深く点数が取れないことが多々ありました。
参考までに初回の点数はこちら。点数が初めから高いところに関しては得意分野が出題されており、すでに持っていた知識でなんとかなっていたところですね。
1問目 | 2問目 | |
---|---|---|
H30 | 78点 | 65点 |
H29 | 74点 | 50点未満 |
H28 | 58点 | 50点未満 |
H27 | 69点 | 73点 |
H26 | 59点 | 41点 |
目標としては満点で合格を掲げていたので、不得意分野は全て潰そうという心づもりでやっていました。
ちなみに、IPAの過去問の解き方ですがiPadとApple Pencilを利用してPDFに直接書き込みながらスタイルが絶対オススメです。これで勉強のスピードが加速したと言っても過言ではありません。
iPadとapple pencilってそんなにいいの?って思った方、絶対買ってください。後悔はしません。なお買う場合の注意点としては「iPad pro第三世代」と「apple pencil第二世代」を買ってください。古いのとか違う世代だと対応してないので。
実際に使ってる様子を撮影してみました↓
午後1+午後2のループ(9月下旬〜10月/半月前)
合格体験記などを読むと、全員過去問を何周もしろと書いているので私は「5年分を3周」することにしました。ただし、3回目ぐらいは2回目で点数が低かったものだけピックアップするなどして効率化を図りましたが。
午後1 | 午後2 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
1回目 | 2回目 | 3回目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
H30 | 記録なし | 50点 45点 40点 | 49点 43点 44点 | 78点 65点 | 87点 84点 | |
H29 | 記録なし | 48点 42点 12点 | xx点 xx点 50点 | 74点 50点未満 | 85点 84点 | |
H28 | 記録なし | 47点 37点 42点 | xx点 44点 xx点 | 58点 50点未満 | 71点 74点 | 79点 92点 |
H27 | 記録なし | 28点 43点 39点 | 45点 xx点 44点 | 69点 73点 | 78点 86点 | |
H26 | 記録なし | 26点 29点 40点 | xx点 50点 xx点 | 59点 41点 | 89点 xx点 |
※左から1問目 2問目 3問目という感じ
また、午後が安定してきた10月に入ってから午前2の勉強を始めました。こちらは過去10年分の問題をすべてやって、間違えたところを覚えるだけなので直前にちょいちょいやればOKです。
試験直前(1週間前)
試験直前には以下のことをしました。
- H26〜30の過去問で複数回間違えたところを解き直し
- H26〜30の過去問を見て、試験と同様にどっちの問題を選ぶかのトレーニング(これは結局あんまり役に立たない)
- ネスペ の基礎力を2回読み直し
- workflowyの内容を復習
- H25/24の午後1/2を実際に印刷して解いてみる
参考にしたサイト
テストを受けて振り返った内容
- 実際に試験を受けてみると意外に午後1は時間いっぱい使うことがわかった。普段の過去問演習は10〜30分/問なのに、本番では1時間半をフルフル使ってしまった
- iPadでの勉強は本当にオススメしたい。PDFにペンで書き込むのは本番に非常に近いし、なによりiPad一台もってれば勉強がどこでもできるのが強い
- ネスペ はちょうどいま自分が持っていない知識を補完してくれたので、勉強していてとても楽しかった。いい試験にいいタイミングで巡り会えるということも才能か
- 午後試験にヤマをはってことごとく外した。Wi-Fi6や802.11ax、HTTP/2やTLS1.3などホットなトピックが色々あったが特に新しいことはでず。その辺はまあやりたければっていう感じ