IoT分野には2つの資格が存在しています。
- IoT検定
- IoTシステム技術検定
ややこしいですね。しかも世の中で受験している人がいないし、公式がどれも過去問をだしていないので受験が大変です。
今回は両方の資格をとったのでこれらの違いと勉強方法についてまとめておきます。
ちなみに取得した資格は以下の通りです。
- IoT検定 レベル1 プロフェッショナル・コーディネータ
- ioTシステム技術検定 中級
それぞれの検定の比較について
名前 | 運営 | 受験方法 | 受験日 |
---|---|---|---|
IoT検定 | IoT検定運営事務局 | CBT(テストセンター・PC受験) | いつでも |
IoTシステム技術検定 | MCPC | テスト会場(筆記) | 年2回 |
難易度は「IoTシステム技術検定 中級> IoT検定 レベル1 」ですかね。(IoTシステム技術検定の方が難しい)
IoTの資格試験の効果的な対策について
IoTの資格では広範な知識が要求されます。例えばこんな感じ。
- 経営、マネジメント
- 産業システム
- 法律
- デバイス
- ネットワーク
- セキュリティ
- プラットフォーム(クラウド)
- 機械学習、データ分析
そのためすべてのものをきちんと勉強しないと…となると大変です。
しかし目標が資格取得であるならば最小の努力で合格できるのが望ましいですよね。(知識が本当に必要な方はちゃんと勉強しましょう)
この時効果的なのは苦手なジャンルは切り捨てるという作戦です。
ネットワーク・セキュリティ・プラットフォームは問題が多く、ついで機械学習・デバイス・経営(マネジメント)という順番に出題されることが多いです。
自分の得意な分野がこれらに含まれていれば、IoTにおけるそれらのジャンルに特化して勉強することで既存の知識の流用で合格しやすくなります。
私はデバイス問題はほぼ捨ててましたが、出た問題がテキストでは簡単な箇所ばかりだったのでことなきをえました
そのためまず試験を受けようという方はこれらのジャンルのうちどこが苦手なのかを洗い出しましょう。
得手不得手を洗い出すためにはこの問題集がオススメです。(IoT検定の問題集です)
IoTシステム技術検定について
モバイルの資格なども取り扱っているMCPCが主催する資格です。協賛企業も多く、受験者も多いため情報量が多いです。しかし受験が会場に集合でマークシートとITの資格にしてはIPAのような煩わしさがありますね。(年2回しか挑戦できないのも…)
IoT検定の公式テキストと比べるとページ数が多いのが特徴で、章ごとに書いている人が別々で被っている内容が多いためわかりづらいです。 (教科書的なわかりやすさはIoT検定の公式ドキュメントの方がわかりやすいのですが、その本には掲載されていない問題が多く出るので公式テキストを使って勉強する方が良い)
また覚えるべき重要ワードのようなものが太字になっていないので、どれを抑えるべきなのかが見えづらいです。
おすすめなのは、とりあえず見出しを覚えましょう。(例えばMQTTが見出しならMQTTを覚える)そしてそのMQTTを教科書の表現をベースに説明できればOKです。
試験では「次のうちMQTTの特徴はどれか?」的な出し方をされることもありますのでこのやり方が有効です。(私は教科書を4回ぐらい読みました)
IoTシステム技術検定は過去問がなく問題集もないため公式テキストの熟読が一番の対策となります。これ↓
テストは「マークシート80問」で4択問題で、幅広いジャンルから出題されますがテキストを読み込んで記憶しておければ解ける問題が多いです。特に用語の説明(例えばGPIO/CSMS/CEP/MEMSなどなど)が多いのできちんと押さえておきましょう。
IoT検定について
公式のテキストと問題集がでていますので、これをやっておけば大丈夫…じゃないんです。練習問題の内容はほとんど出題されません。
しかし、上の本は必ず買ってください。問題集が130問あるうち1問しか本番ででませんでしたが、問題集→教科書→問題集の流れで培った知識は本番で非常に役に立ちました。
本番は見たことがない問題が出題されるいわば応用編です。もちろん知らないと解けない問題は悩んでも仕方ないのですが、多くの問題は教科書の中の知識をこねこねすれば解ける問題でした。
しかしレベル1にしては非常に難しく、私もこれまでのインフラエンジニアとしてのスキルや高度情報の情報安全確保支援士の勉強を通じて得た知識がなければ辛かったと思います。(私の勉強時間は10時間ほどです)
↑思ったより点数とれていて驚いた
IoTの資格について
資格を入手したところで構築できるようになるわけでもなく、法律に詳しくなるわけでもなく、ビジネスをすぐに起こせるわけではありません。どちらかというと、IoTで仕事をする上で気にしないといけない観点を手に入れることができる感じです。
ですので細かい知識を抑えるよりも、全体を見回してどういうジャンルにIoTは足を突っ込んでいるのかを知りながら勉強するとよいでしょう。