自分がもってる観点や、知識レベルでしか物事は判断できない。
舗装された道路をみて思いつくことはせいぜい、
- アスファルトだ
- 土木作業の方がやったんだろう
- 工事は公務員から依頼があったのかな
- 資材の搬入は大変だろうな
- 近隣への説明も必要だろうな
- 水道やガスの配管も考えないとな
- 誘導も必要だな
- 人が集まるので休憩所とか安全対策も必要だ
しかない。ただ実際は
計画・設計段階
- 交通量調査・地質調査
- 設計条件の設定(幅員、車線数、排水設計など)
- 道路構造の設計(路床・路盤・舗装厚など)
- 予算の算出と確保(行政または民間)
- 環境影響評価や法令確認(騒音、振動、水質、地権など)
- 関係機関との協議(上下水道・電力・通信会社など)
工事準備段階
- 用地取得と補償交渉(民有地・店舗・農地など)
- 施工計画書の作成
- 工事許可申請(道路使用許可など)
- 仮設計画(仮囲い、交通誘導、仮設トイレなど)
- 近隣住民への事前説明会・掲示物の設置
- 地下埋設物の位置確認(ガス・水道・電線など)
施工段階
- 伐採・伐根、整地
- 既存構造物の撤去(古い舗装、縁石など)
- 地盤改良・路床整備
- 路盤工(クラッシャーランやセメント安定処理など)
- 舗装工(アスファルト合材の敷設・転圧)
- 縁石・側溝の据え付け
- マンホールや排水施設の調整・嵩上げ
- 区画線(白線)・標識・ガードレール設置
- 信号設備・照明などの設置や調整
仕上げ・引き渡し段階
- 舗装面の平坦性・密度検査(コア抜き試験など)
- 完成検査(役所・管理者立ち会い)
- 清掃・片付け
- 道路供用開始(通行可能にする)
- アフターケア・瑕疵対応期間の設定
などめちゃくちゃたくさんある。
これはひとえにこの仕事をやったことがなく知識がないことに由来する。
同じ情報からより多くのことを見出せると強い
翻って「1つの文章からより多くの情報が取得できる」と物事はより早く、よりうまく進む。専門家やAIの知見を借りるのは良いが、すべてのものをそれらを通すわけにはいかないので 自分の中で様々な目線 を持っておけると良い。
現状はIT業界に長いのでその目線が一番強いので、意識的に複数の目線や観点を養う必要がある。これは単に 「ドメインに詳しいことで得られる目」 と、 「その人じゃないと見えない観点(例えば子供の目線でしか見えない世界)」 の2パターンがあると思っている。
観点を増やす意識的なトレーニング
面白い観点を持っている人に実際に話を聞くのもあるが、大体の場合は言語化できないので意味がない。またできたとしても N = 1 の経験に準拠しているので難しい。また実際にその環境に身を置く必要があると尚更。
となると、自分の生活の中で意識的に知識を蓄え、新しい観点に着目するトレーニングが必要になる。
自分がやるのは主に二つで
- 一番興味がないものにアクセスすること
- AIに自分から離れているものを教えてもらうこと
一番興味がないものにアクセスすること
ニュースサイトで記事一覧をみるときに興味がある記事を見ると思う。興味がないものは飛ばすはずだ。
ということは興味がなく飛ばしたものこそ新しい知識の泉であり、そこに興味をもてれば観点が増えるかもしれない。
AIに自分から離れているものを教えてもらうこと
ChatGPT はメモリ機能である程度自分のことを覚えてくれているので、それを起点に弱や興味がなさそうな範囲を教えてもらうと良い。
ただし現時点ではメモリ機能は限定的でありこの手の用途では使われるものではない。
もし本格的にやりたいなら「ローカルLLM+obsidian」などでやると良い。